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​足周辺の症状

足首と足はたくさんの骨、筋肉、靭帯、関節包、神経で構成されています。それらが損傷されたり炎症を起こしたりすると痛みが生じます。

腰から足には坐骨神経が通っています。それらは枝分かれしながら足先までのびています。神経が腰椎、臀部、大腿、膝、下腿、足関節、足で圧迫されると下肢のしびれや動かしにくさが出現します。

症状の例

足首や足の痛みや腫れ

しびれ

足がつる

足の指の痛み

正座ができない

代表的な疾患

外反母趾

変形性足関節症

足関節捻挫(足関節靭帯損傷)

扁平足

​痛風

関節リウマチ

大腿骨頭壊死症

巻き爪、こむら返り

​シーバー病

シンスプリント(疲労性骨膜炎)

アキレス腱断裂、アキレス腱炎

足底腱膜炎

距骨骨軟骨損傷

足関節骨棘障害(フットボーラーズアンクル)、足関節三角骨障害

足関節後方インピンジメント症候群

有痛性外脛骨障害

​ジョーンズ骨折

《外反母趾》

 足の親指が外側に曲がり、付け根の関節が内側に飛び出したところが痛みます。主な原因は合わない靴であり、特に中高年の女性に多く認める疾患です。

【症状】

 足の親指が外側に向かって「くの字」で曲がり、付け根の飛び出した部分が痛みます。靴を履いて歩くと飛び出した部分がすれて、余計に痛むことがあります。はれや赤みを伴うこともあります。また、足の裏にタコができやすくなる場合もあります。

【原因】

 多くの原因は合わない靴であり、特にハイヒールによって外反母趾になる女性が多いです。その他にも、扁平足などの元々の足の形や、肥満、筋力低下といったことも影響してきます。

【治療法】

 親指の変形自体は自然治癒しません。痛みなどを伴う場合は、パッドや装具療法、消炎鎮痛薬の内服、物理療法を行います。また、靴やインソールの見直しが必要な場合もあります。症状がひどい場合は手術が行われます。

《足関節捻挫(足関節靭帯損傷)》

 足首の捻挫は、内側に捻ることで生じることが多いです。捻ることで、足関節の外側、内側のじん帯が損傷したり、切れたりすると、くるぶしの下あたりに痛みや腫れを認めます。スポーツ障害でも多い疾患です。

【症状】

 足関節の外側、くるぶしの下から前あたりに、痛み、腫れ、熱感を認めます。受傷した箇所を押しても痛みます。運動時はもちろんのこと、安静時にも痛むことがあります。じん帯が軽く伸びた場合、一部が切れた場合、完全に切れた場合とに分けられます。また、骨折が伴うこともあります。

【原因】

 スポーツのほかに、歩行時につまづいたり、階段や段差を踏みはずして足首を捻ることで、足のじん帯が損傷されて症状が生じます。足首には複数のじん帯がありますが、特に「前距腓じん帯」という、くるぶしの下から前にかけてあるじん帯が受傷することが多いです。

【治療法】

 基本的には、安静、アイシング、圧迫(装具、弾性包帯、ギプスによる固定)、挙上(足を心臓より高くする)の処置を取ります。また、症状の状態に合わせて、消炎鎮痛薬の内服、物理療法も行います。完全にじん帯が切れて、不安定さが強い場合には手術が必要になることがあります。その際には適切な病院へご紹介いたします。

《扁平足》

 足裏が平べったく、土踏まずがなくなった状態です。内側のくるぶしが腫れて痛くなることがあります。

【症状】

 内側のくるぶし周囲の痛み、足裏の痛み、タコができやすいことなどが挙げられます。足がむくみ疲れやすい、歩きにくいなどの症状も認めます。幼児の頃から扁平足であったり、初期の場合にはあまり症状を認めません。また、幼児が偏平足であった場合、成長に伴いアーチが形成され自然に治ることもあります。

【原因】

 足のアーチを支える足の筋や足指の筋が運動不足や加齢などによって筋力低下することが考えられます。肥満や合わない靴も影響します。幼児期の場合は、関節のじん帯がゆるいことも影響しますが、変形が強い場合には先天的な病気が原因の可能性もあります。

【治療法】

 インソールなどの装具療法、靴や靴下の変更が必要になる場合があります。痛みを認める場合には、消炎鎮痛薬の内服、物理療法を行います。

《痛風》

 尿酸という物質が関節にたまって結晶となることで、突然関節炎が起きる疾患です。親指の付け根に激痛が走ることが多いです。ほとんどが男性に発症しますが、最近は女性の患者さんも増えています。

【症状】

 急に足の親指の付け根が赤く腫れて痛みます。歩けないほどの激痛となることが多いです。足の親指以外にも、足首、膝、手首にも症状を認めることがあります。腎臓の障害・尿路結石・糖尿病・高血圧・高脂血症などの合併も多いです。

【原因】

 暴飲暴食によるプリン体の取りすぎという説も有りますが、最近ではカロリー摂取が多すぎるのが原因と言われています。プリン体が分解されて出来る尿酸が十分に尿から排出されないことで、血液中の尿酸値が高くなることが原因となります。プリン体とは、食物全般に含まれる成分で、ビールなどアルコール飲料に多く含まれています。肥満や激しい運動、さらには降圧利尿剤が影響する場合もあります。また、体内で過剰に生成されていることもあります。 

【治療法】

 食生活の改善など生活習慣の見直しが必要になります。過度な運動は症状を強める場合があるので、適度な運動にとどめます。また、痛みが強い場合は消炎鎮痛薬の内服や局所麻酔剤・ステロイドの注射を行います。薬物療法としては、原因となる尿酸の生成を抑える薬や、尿酸の排出を促す薬を用います。

《足底腱膜炎》

 足の裏に広がる繊維組織である足底腱膜に炎症が生じ、歩いていると足の裏に痛みを認めます。スポーツや立ち仕事などで、足の裏に強い負荷がかかり続けることで、炎症が起きます。

【症状】

 足の裏やかかとに痛みが生じます。つま先立ちやかかとをついて痛むこともあります。歩き始めは痛くとも、歩いているうちに痛みが治まっていくことも特徴的です。圧痛や腫れ、しこりを認める場合もあります。

【原因】

 足底腱膜とは足趾の付け根からかかとまでに広がる扇状の繊維組織です。足底腱膜が圧迫されたり、引っ張られることが繰り返されて、傷ついて炎症します。スポーツや立ち仕事が原因になりますが、加齢による姿勢の変化、靴や普段歩いている道が影響することもあります。

【治療法】

 炎症が強い場合には、安静、消炎鎮痛薬の内服、注射、物理療法を行います。また、靴やインソールの見直しが必要な場合もあります。足底腱膜の変形や痛みが強い場合には、手術が必要になることがあります。その際には適切な病院へご紹介致します。手術になるのは極めて稀です。