埼玉県深谷市の整形外科・スポーツ整形外科・リハビリテーション科
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骨粗鬆症
osteoporosis
骨粗鬆症とは、カルシウムなどの骨の量(骨量、骨密度)が減ることで骨がスカスカになり、骨折しやすくなる骨の病気です。
骨は日々、新陳代謝を繰り返しています。古くなり劣化した骨は壊され(骨吸収)、新しい骨が作られています(骨形成)が、この骨吸収と骨形成のバランスが崩れ、骨吸収の割合が増えると骨の量が減少し、骨がもろくなっていきます。
具体的な症状
骨粗鬆症は最初は自覚症状があまりなく、進行するにつれて骨折しやすくなったり、次第に背骨や腰が曲がって身長が縮んだり、背中や腰が痛むようになり診断されることも多いです。
重症化すると、つまずいて手やひじをついたりくしゃみをしただけでも骨が折れてしまうことがあります。もろくなった骨は体の重みでつぶれてしまうこともあり、これを圧迫骨折といいます。高齢者の圧迫骨折の原因のほとんどが骨粗鬆症によるものと言われています。尻もちをついた時や重いものを持った時にも起こることがあります。
骨粗鬆症により、少しの力でも骨折が生じやすいのは背中・腰の骨(胸椎、腰椎)、手首(橈骨遠位端)、足の付け根(大腿骨近位)、腕の付け根・肩(上腕骨近位)などです。
閉経後の女性や高齢者に多い病気です
女性ホルモンであるエストロゲンは骨吸収を抑える作用があるため、女性は閉経により女性ホルモンが減少すると急激に骨がもろくなりやすいのです。
また、加齢に伴い腸からのカルシウム吸収が低下するため、高齢になる程カルシウムが不足しやすくなります。日光に当たることが少なくなったり、栄養摂取量の低下などにより、骨が弱くなることがあります。運動不足や寝たきりで骨への負荷が減ることでも骨量が減少します。そのため、女性だけではなく男性も骨粗しょう症の予防が重要です。
ただし、極端なダイエットなどの影響で若い人でも骨粗しょう症になるリスクがあり、生活習慣との関わりが深いとされています。
骨粗鬆症の予防
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運動すること
骨に負荷がかかる運動をすることが重要です。軽いウォーキングや筋力トレーニングを日課にしたり、なるべく階段を使うなど日頃からできることを取り入れていきましょう。
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栄養バランスの取れた食事をすること
骨の形成に関わる栄養素は主にカルシウム、ビタミンD、ビタミンKです。また、タンパク質の摂取量が少ないと骨密度の低下を助長してしまうため、タンパク質も積極的に摂ることが大切です。
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日光を浴びること
カルシウムの吸収を高めるビタミンDは日光浴をすることでも生成されます。夏は木陰で30分、冬は1時間程度外に出るようにするといいでしょう。くれぐれも夏場は熱中症に気をつけましょう。
治療について
当院では運動療法、食事療法の指導、合わせて投薬や注射による治療を行なっています。
骨粗鬆症の治療は骨密度の低下を抑え、骨折を予防することが重要です。運動や食事などで十分な改善が見られない場合や骨量が大幅に少ない場合などは、症状に合わせて薬での治療も行なっていきます。
定期的な検診を
症状がなくても、特に女性は閉経後から1年に1回程度、定期的に骨粗鬆症検診を受けることをお勧めします。
骨量は20〜40歳代ではあまり変化がないので、その間に一度骨密度を測定し、自身の骨量を把握していると老年期になってから役立ちます。
当院で検査可能ですので、お気軽にご相談ください。