top of page
834200_m_.jpg

​肩周辺の症状

肩は鎖骨、肩甲骨、上腕骨で構成されています。それを筋肉、靭帯、関節包で支えているのです。

​肩の痛みは骨、軟骨、筋肉(主に棘常勤腱)、靭帯、関節包の損傷や炎症で起こります。

症状の例

肩の痛み

肩があがらない肩がまわせない

安静時の痛み

高いところにあるものが取れない

衣類をかぶって着るのが困難

両手を横に広げて1分間保てない

代表的な疾患

肩関節周囲炎(四十肩、五十肩)

変形性肩関節症

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)

腱板断裂、腱板損傷

反復性肩関節脱臼

野球肩、リトルリーガーズショルダー

肩鎖関節炎、肩鎖関節脱臼

​インピンジメント症候群

​肩こり、頸肩腕症候群

《五十肩(肩関節周囲炎)》

 肩の関節周囲の組織の老化、棘上筋腱が薄くなる、関節包が固くなるなど様々な原因により、肩周りが痛んだり、肩の動きが悪くなります。中年以降、40~50歳代での発症が多いです。

【症状】

 服を着るときに痛くて腕が挙がらないや手が回せない等の運動時痛を認めたり、何もしていなくともずきずきと痛むことがあります。

【原因】

 加齢によって、筋肉や腱の柔軟性が失われることで、肩関節の腱板と言われる棘上筋腱が薄くなり、関節包が癒着し炎症を起こし、固くなり、痛んだり、動かしにくくなります。

【治療法】

炎症が強い時には、消炎鎮痛薬の内服や注射を行います。痛みが自然に治まる場合もありますが、放置すると関節が癒着して固くなり動きにくくなって、再び痛みが生じる場合もあります。当院では痛みの具合をみて、痛みの軽減や動く範囲の拡大を目的に、物理療法を行います。

《石灰沈着性腱板炎》

 肩関節の中の筋肉、棘上筋腱に石灰がたまることで、強い痛みが生じます。40~50代の女性に多くみられます。

【症状】

 肩に強い痛みを認め、痛みにより腕が動かしにくくなります。

【原因】

 肩関節の中の筋肉である棘上筋腱に石灰がたまり、関節周りの組織に炎症が起こり、激痛が生じます。

【治療法】

 痛みを取るために消炎鎮痛剤の内服や、水溶性副腎皮質ホルモン・局所麻酔剤を滑液包内に注射をします。痛みが落ち着いたら、当院では筋力強化や動く範囲の拡大を目的に、物理療法を行います。

《腱板断裂》

 肩を支えている棘上筋腱(腱板)が切れてしまうことで、痛みや動きにくさが生じます。また、動かした時に軋轢音を感じることもあります。40代以上の男性に多く発症し、腱板の老化が原因と考えられています。完全に断裂した場合と、部分的に断裂した場合があります。

【症状】

 腕が上がらなくなったり、動きにくくなること、肩の痛みにより、日常生活に支障をきたします。長期化すると、肩関節が固くなり動かなくなります。

【原因】

 加齢による棘上筋腱(腱板)の老化、投球動作などの反復した動き、転ぶなど外的な力が加わることなどで引き起こされます。

【治療法】

 保存療法と手術療法があります。保存療法では、消炎鎮痛薬の内服やヒアルロン酸注射を行います。また、当院では、痛みの軽減や動く範囲の拡大を目的に、物理療法を行います。断裂した腱板は自然治癒しないため、手術療法が適応になる場合もあります。その際には、当院と連携のある手術が可能な病院への紹介状を作成することができます。

《肩こり》

 首筋から肩または背中にかけての筋肉が張り、痛みや動きにくさ、しびれ、不快感などを認めます。様々な原因により引き起こされます。

【症状】

 肩を中心にして、痛みやしびれ、こわばりが起こっている状態です。“張った、凝った、重い、痛い”などの感覚が生じます。首、背中などの広範囲にわたり症状が起こり、頭痛や吐き気を伴う場合や日常生活の動作にまで支障をきたすこともあります。

 肩こりは筋肉や脊椎が原因の場合が多いのですが、時に内科的疾患が隠れていることがあります。

 【原因】

 首や背中に負担がかかる姿勢での作業や長時間同じ姿勢をとること、不良姿勢(猫背・前かがみ・なで肩)、運動不足による筋力低下、ショルダーバック等による直接的な負荷、精神的なストレス、冷房など様々な原因が挙げられます。原因となる筋肉は様々ですが、代表的な筋肉には僧帽筋が挙げられます。内科的疾患などが原因の場合もあります。

【治療法】

 当院では、緊張した筋肉をほぐすための物理療法や、薬物療法(筋肉の緊張を緩める薬、シップ、注射など)を行います。明らかな原因・疾患が特定された場合はその治療が必要です。また、整形外科以外の疾患が疑われる場合には、他の病院・診療科への紹介もいたします。

bottom of page